学長 神田 典城

 学生にとって、その大学生活において最も大切なことは、「何を学ぶか」ということに尽きます。もちろん学生生活には様々な体験の場があり、それぞれに皆さんの人生にとっていろいろな意味があるでしょう。けれども根幹をなすものは「学問と向き合う」という一点にほかなりません。大学とはあくまでも「学問の府」であることが大前提とした存在なのです。
 ところで、大学という制度には四年という年限が設けられています。この四年という歳月は、今その中にいる現役の皆さんには結構長いもののように思われるかもしれません。けれども、実際には、何事かをなすための期間としては意外に短いものです。
 その限られた時間の中でいかに学問に触れ、身に付けるかが問われる、それが大学生というものです。
 シラバスを概観すればすぐにわかると思いますが、この大学では、きわめて多彩な科目をそろえています。では、これら大学で用意した多くの科目を、どう組み合わせて四年間を過ごすのか。高等学校までとは違って、大学ではその裁量の多くが学生自身の手に委ねられています。これは、小学校以来十六年にわたる長い教育課程の最後をいかに締めくくって社会人となるか、それが学生一人一人の責任に帰せられているということにほかなりません。
 学生一人一人が科目を取捨選択する、この「科目の選択」とは、言い換えればどのような学問分野、教員と出会うのかということでもあります。そして、最上の出会いのためには、すべての教員と直に接し、どのような授業を展開するのかを知ったうえで各自のコンセプトに従って科目を選択する、というのが理想には違いありません。しかしながら、小さな私塾ならばともかく、小規模とはいえ1,500名を超える大学という場において、とてものこと現実的な方法でないことはあきらかです。
 そこで学生と授業科目(教員)との間をつなぐ手段として工夫されたのが、このシラバス提示という方法です。この中に本学の授業内容の全てがあります。そして、その一つ一つが、学生のより良い選択を実現するための、教員からのメッセージなのです。
どうかこのシラバスを熟読玩味し、大いに活用して、充実した学生生活を作り上げるための一助としてください。