科目名 日本人論II 
副題 近代日本の家・家族・家庭 
担当者 木村 直恵 准教授             
開講期間 秋学期  単位 2 
曜日   時限 2 
配当年次 1〜  コース・ナンバー JPN-104-JA 

授業の到達目標
近代日本における家族生活をめぐる思想・イデオロギーや,現実の家族形態のあり方の変遷を多角的に学び,近代家族論の分野の基礎知識を身につける。日本の伝統文化や近代文化を理解するうえでの背景知識を得る。  

授業の内容
人間にとって,自分がそのなかで生まれ育ち,生活を営んでいく家・家族・家庭といった単位は,普遍的なものであるとともに,時代によって地域によって,また社会状況に応じて変化していくものである。この日本列島では人々は近代の150年にわたって,どのような家族関係の慣習や制度や理想のもとで生き続けてきたのだろうか。変貌しつづけてきた家族のあり方を知ることは,そのまま日本の伝統にねざした文化を知ることでもある。
この授業では,近代日本で編成されていった「家・家族・家庭」をめぐる言説や実践を,近世日本や外国との比較もまじえて取り上げつつ,近代「日本人」の生活と人生に対する感覚を概観してみたい。それを通じて,各々が現代家族や家庭をめぐる近年の新たな問題や傾向について考える糧としてもらえれば幸いである。  

教材
参考文献:21世紀家族へ』(ゆうひかく叢書第3版,落合恵美子2004
鹿野政直戦前・「家」の思想第2版,創文社1992
海野福寿・大島美津子家と村』(近代日本思想大系岩波書店1989

準備学習(予習・復習)の内容又はそれに必要な時間
毎回の授業後,その授業で扱った内容について復習し,理解を深めること。  

成績評価の方法
授業への参加態度と期末試験で評価する。試験期間中に試験を実施する。出席が全回数の7割に満たない場合は評価の対象としない。

オフィス・アワー/教員との連絡方法
木曜・2時間目。授業時に直接,もしくは学科事務室をつうじてアポイントメントを取って下さい。

授業計画
第1週近世的「家」の成立と動揺
第2週近世的「家」の崩壊から近代へ
第3週戸籍法と「家」の再編
第4週西洋的家族観・男女関係間の紹介と「家」批判
第5週「ホーム」と「恋愛」
第6週民法編纂事業と民法典論争
第7週家族国家観と「家」の擬制化
第8週「家庭」家族の誕生
第9週良妻賢母思想と家族生活の改造
第10週「家」への抵抗と反逆
第11週総動員下の「家」と「家庭」
第12週戦後改革と民法改正
第13週高度成長期の家族と郊外
第14週変容する家庭・家族と親密圏
第15週まとめ