科目名 形象文化論IV(空間造形) 
副題 江戸の大名庭園と絵画芸術 
担当者 今橋 理子 教授             
開講期間 春学期  単位 2 
曜日   時限 3 
配当年次 2〜  コース・ナンバー ART-204-JC 

授業の到達目標
現代に「公園」として残る江戸の大名庭園を絵画と空間造形の両面から探り,自然に親しむ時空を近世期以来日本人がいかに形成してきたかを考える。  

授業の内容
かつて江戸という都市は「三百諸侯」と言われるほど,多くの大名・旗本が居住していた。彼らのほとんどが上(かみ)・中(なか)・下(しも)屋敷そして抱屋敷というように複数の屋敷を持っていたため,単純に計算しても江戸の街中には千数百の大名屋敷があり,そのほとんどの屋敷内には〈庭園〉が設えられていたのである。今日こうした江戸の庭を文化史上では〈大名庭園〉と呼んでいるが,〈大名庭園〉は当時,それ自体が造形として鑑賞されるにとどまらず,大名や旗本らの政治的交際上重要な役割を果たした。そしてその一方で〈庭〉は創造力の源ともなり,多くの絵画や文学といった芸術作品を生み出した。これら〈大名庭園〉と〈庭園画〉の実例をあげ,その文化の厚みを体感したい。  

教材
教科書:今橋理子江戸絵画と文学――〈描写〉と〈ことば〉の江戸文化史第4版,東京大学出版会2006
上記教科書を中心に話をすすめますので,必携して下さい。

準備学習(予習・復習)の内容又はそれに必要な時間
テキストにはあらかじめ目を通し,疑問点を授業中に質問できるように準備しておくこと。  

成績評価の方法
平常の授業への参加態度と学期末レポート(予定)によって評価する。

オフィス・アワー/教員との連絡方法
日本文化学科事務室を通してアポイントを取ること。

備考
授業時間外に現在の東京に残るいくつかの大名庭園を実地見学の予定。

授業計画
第1週概説1―江戸の都市設備と大名屋敷
第2週概説2―大名庭園と庭園画をめぐる言説
第3週和歌の庭―柳沢吉保「六義園」(1)
第4週和歌の庭―柳沢吉保「六義園」(2)
第5週和歌の庭―柳沢吉保「六義園」(3)
第6週現存する「大名庭園」への実地見学(1)
第7週見立てと旅―尾張徳川家「戸山荘」(1)
第8週見立てと旅―尾張徳川家「戸山荘」(2)
第9週見立てと旅―尾張徳川家「戸山荘」(3)
第10週養生の思想と庭―松平定信「沿恩園」(1)
第11週養生の思想と庭―松平定信「沿恩園」(2)
第12週養生の思想と庭―松平定信「沿恩園」(3)
第13週現実と虚構のあいだ―仮想の旅と「庭園紀行」(1)
第14週現実と虚構のあいだ―仮想の旅と「庭園紀行」(2)
第15週現存する「大名庭園」への実地見学(2)