科目名 国際法II 
副題 国家と国際法 
担当者 櫻井 大三 教授             
開講期間 秋学期  単位 2 
曜日   時限 4 
配当年次 2〜  コース・ナンバー LAW-207-IC 

授業の到達目標
国家に関する国際法規則の内容を理解し,それら関連規則の国際紛争事例への適用態様とその法的帰結を説明することができるようになる。  

授業の内容
「国際法II」では,「国際法I」で習得した総論的理解を前提とした上で,国家に関する国際法の規則を明らかにすることに主眼が置かれる。
講義の前半では,国家承認および政府承認の諸問題が検討される。国際法は,国家の成立や変動・消滅についてどのような規律の枠組みを有しているのか,また,政府の非合法的な変更が行われた場合に,国際法上はどのような対応がありうるのかが,ここでの問題意識である。
講義の後半では,国家管轄権というキーワードを軸に,国家の領域主権が及ぶ場所的範囲の構造と性質を解明する。国家管轄権とは,国家がその国内法を一定の人,財産または事実に対して適用し執行する国際法上の権能をいい,国家主権の具体的な発現形態を示すものである。今日の国際社会において生ずる国際紛争は,各国がその政策,国内法令または執行措置などの国家管轄権を,相互に受忍可能な国際法上の条件と限界を越えて実施することに起因しており,国際紛争の争点を把握するためにも,国家管轄権の基本構造とその特質の理解は不可欠である。
以上,いずれの論点の検討に際しても,近年わが国が直面している国際法上の諸問題にできる限り言及するように努めることとし,国際法が単なる道徳や礼譲ではなく,実定法規範として機能している実態を明らかにすることに努めたい。  

教材
(1)開講時に指示する。
(2)『条約集』(指定条約集については,開講時に指示する。)

準備学習(予習・復習)の内容又はそれに必要な時間
一コマ90分の授業に対して,最低限以下の予習・復習が必要となる。
1.予習90分:教科書の該当箇所を熟読し,そこに登場する条約等の条文を予め読み込むとともに,具体的な事例を判例集等で確認すること。
2.復習60分:講義レジュメを読み返し,不明な用語,事例等を教科書等で確認すること。  

成績評価の方法
(1)授業中に実施する小テストないしレポート(10%程度)
(2)学期末試験(90%程度)

オフィス・アワー/教員との連絡方法
水曜日の放課後,もしくは,木曜日の昼休み(但し,事前にアポを取ること)。
Eメールまたは事務室へ申し出られたい(メールアドレスは事務室にて確認されたい)。

備考
国際法は,一般に,総論的な理解(「国際法I」)を前提とした上で,各論での議論(「国際法II」)が展開される。両者を一貫して学習し,はじめて国際法という学問の基本的な発想が理解できる。その意味で,受講生には「国際法I」を予め履修しておくことが強く推奨される。

授業計画
第1週ガイダンス
第2週国際法I(総論)の重要論点の確認
第3週国家承認 (1)
第4週国家承認 (2)
第5週国家承認 (3)
第6週政府承認 (1)
第7週政府承認 (2)
第8週政府承認 (3)
第9週国家領域(1)
第10週国家領域(2)
第11週国家領域(3)
第12週国家領域(4)
第13週国家管轄権(1)
第14週国家管轄権(2)
第15週国家管轄権(3)
法学はもとより,外交や国際関係に興味をもつ者(国際政治や地域研究の社会的側面に興味をもつ者)が意欲的に本講義を受講してくれることを希望する。受講生の要望に応じて,外交実務家(外交官等)による特別授業の実施も検討したい。