科目名 比較音楽論II(西洋) 
副題 ヨーロッパの社会とオペラ 
担当者 米田 かおり 講師             
開講期間 秋学期  単位 2 
曜日   時限 2 
配当年次 3〜  コース・ナンバー ART-327-ID 

授業の到達目標
ヨーロッパの音楽活動のなかで非常に重要なジャンルとして今なお愛好されている「オペラ」が,社会のなかでどのような役割を果たしてきたかを歴史的な視点から理解し,オペラと社会との関わりについての知識を修得する。また授業内で使用する映像資料なども通してオペラそのものの楽しさを体験し,オペラについての関心を広げる。  

授業の内容
「オペラ」は「敷居が高い」「堅苦しい」と概して考えられるかもしれないが,ヨーロッパの音楽の歴史をながめてみたとき,オペラほどあらゆる階層の人々に愛好されたジャンルはない。歌手の歌唱力や華やかな舞台,「恋愛物」のストーリーなど,オペラには聴衆を魅了する要素があふれている。音楽家もオペラに魅せられ,モーツァルトをはじめ,多くの音楽家がオペラでの成功を最大の目標に掲げていた。同時にオペラは当時の社会と密接に関わり,時代や地域ごとに異なる様相を映し出したジャンルである。この授業では,ヨーロッパの社会とオペラの関わりを歴史的に考察しながら,作品や作曲家ばかりではなく,歌手や聴衆,劇場,台本などについても理解を深める。  

教材
授業ごとにプリントを配布し,適宜参考文献を紹介する。

準備学習(予習・復習)の内容又はそれに必要な時間
次回の授業内容(オペラ作品や作曲家など)を告知するので,授業後に提出するリアクション・ペーパーに反映できるよう,自身の専門や関心との関連について,事前にまとめておくこと。
また限られた時間内でオペラ作品全体を鑑賞することは難しいため,授業内で扱った作品を図書館などの視聴覚資料を用いて積極的に鑑賞する。  

成績評価の方法
学期末レポート(65%),毎回の授業後に提出するリアクション・ペーパー(35%)を総合して評価する。

オフィス・アワー/教員との連絡方法
学科事務室を通して連絡を取ること。

授業計画
第1週ヨーロッパの音楽と社会―オペラから見えるもの
第2週オペラのなかの「日本」―ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)《蝶々夫人》を例に
第3週イタリアの宮廷文化とオペラの誕生
第4週公開オペラの登場―ヴェネツィア共和国とオペラ
第5週カストラート(去勢歌手)への熱狂―ナポリ王国とオペラ
第6週17〜18世紀フランスとオペラ―ルイ14世時代におけるフランス語オペラの確立
第7週18世紀におけるイタリア・オペラへの熱狂―イギリス,ロシアを例に
第8週モーツァルト(1756-1791)とウィーン(1)王侯貴族の社交生活とオペラ
第9週モーツァルトとウィーン(2)ドイツ語歌芝居《魔笛》の背景にあるもの
第10週19世紀ドイツ・ナショナリズムとオペラ―リヒャルト・ヴァーグナー(1813-1883)の楽劇
第11週19世紀イタリアにおけるオペラ(1)「ベル・カントの時代」ロッシーニ,ベッリーニ,ドニゼッティの活躍
第12週19世紀イタリアにおけるオペラ(2)ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)
第13週19世紀フランスにおけるオペラ―パリ・オペラ座から見えるもの
第14週19世紀国民楽派とオペラ―ロシア,チェコを例に
第15週20世紀のオペラ―イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテン(1913-1976)を例に