科目名 文化資料処理法II 
副題 日本の書物文化―書誌学の方法と実践― 
担当者 一戸 渉 講師             
開講期間 秋学期  単位 2 
曜日   時限 4 
配当年次 M1〜  コース・ナンバー  

授業の到達目標
・日本の古代から明治期にかけての書物の歴史についての知識を深める。
・日本の古典籍を用いて調査研究を行う上での方法論について学習する。  

授業の内容
書誌学(bibliography)とは書物を対象とした学問のことです。過去の人類の知的な営みは,おおくの場合,書物の形で今日に伝わっています。ところで,書物はそこに書かれた内容だけで成り立っているわけではありません。印刷ないし筆によってテキストやイメージ等を定着させたいくつもの紙の束を,ひとつに綴じ合わせ,その外側に表紙をまとわせ,何らかのタイトルを与えられた書物は,書かれている内容以前にひとつの物体でもあります。また,書物はかならずしも作者が書いたオリジナルの姿のままで保存され続けるとはかぎりません。筆写や出版などの契機によって,書物に書き留められている中味にはさまざまな変動が生じます。今日,わたしたちが過去の人類の知的営為を覗き見ることができるのも,あくまでそうした書物という物理的条件の枠内に限られている場合が大半です。書物を文化資料として取り扱う際には,上記したような諸前提の上に立って,書物の持つ多様性や機能,またその歴史的変遷などについての知識を深めることが必要不可欠です。器と料理とが不即不離なように,書物という形式と書物に記された内容とも不即不離の関係にあります。本授業では古代から近代初頭にかけての日本の書物を対象に,書誌学的な研究アプローチの方法及び実践について教授してゆきます。  

教材
教科書:堀川貴司書誌学入門 古典籍を見る・知る・読む勉誠出版2010

準備学習(予習・復習)の内容又はそれに必要な時間
教科書及び授業内で指示する参考書を授業前後に読み,また課題レポートの作成に向けて関連文献を探索し読破すること(約50時間)  

成績評価の方法
期末レポート(50%)・出席状況(20%)・授業中の発言などの参加度(30%)

オフィス・アワー/教員との連絡方法
大学院事務室を通して連絡を取ること。

授業計画
第1週イントロダクション
第2週書誌学とは何か?
第3週書物のかたち1―装訂―
第4週書物のかたち2―表紙―
第5週書物のかたち3―書型―
第6週書物のかたち4―古典籍の各部位を読む―
第7週日本の書物文化史1―古代―
第8週日本の書物文化史2―中古―
第9週日本の書物文化史3―中世―
第10週日本の書物文化史4―近世初期・前期―
第11週日本の書物文化史5―近世中期・後期―
第12週日本の書物文化史6―近世末期・明治期―
第13週刊本調査の方法と実践
第14週写本調査の方法と実践
第15週本授業のまとめ
本授業と関連する学内外の展覧会等の観覧をもって授業に代える場合がある。また授業の進捗状況に応じて内容を変更する場合がある。